
「元風俗嬢でも、ミスコンに出ていいんですか?」
そんな問いから始まった一人の女性の挑戦が、多くの共感を呼んでいる。
関西在住の清本五月さん。彼女は過去に風俗業界で働いていた経験を持ちながら、SDGsをテーマにしたミスコンに出場。結果は特別賞受賞、さらに地方大会TOP3入りという快挙を成し遂げた。
しかし、この結果の裏には、想像を超える葛藤と決断があった。
きっかけは「一通のDM」だった
すべての始まりは、Instagramに届いた一通のメッセージ。
「ミスコンに出てみませんか?」
最初は断るつもりだった。しかし大会を調べると、著名な審査員陣やコンセプトに心を動かされる。
「人生一度きり。やってみよう」
夫の後押しもあり、挑戦を決意する。
だが同時に、不安もあった。
「元風俗嬢の自分が出場していいのか」
その疑問を正直に伝えたところ、運営から返ってきた言葉は意外なものだった。
「それも立派なSDGsです」
この一言が、彼女の背中を押した。
「誰一人取り残さない」――救われた言葉
参加したのは、女性の社会的活躍と持続可能な未来をテーマにしたコンテスト。
その中で繰り返し語られた言葉がある。
「誰一人取り残さない」
かつて人生を諦めかけた過去を持つ彼女にとって、この言葉は強く刺さった。
「私も、私自身を取り残したくない」
そう思えたことが、今回の挑戦の原動力になったという。
最大の試練「本名で出場してください」
順調に準備が進む中、突然の連絡が入る。
・源氏名での出場不可
・過去のSNS投稿の削除
・本名でのエントリー
あまりに大きな条件変更だった。
風俗業界にいた経験があるからこそ、個人情報を出すことへの恐怖は大きい。それでも彼女は考え続けた。
「私は何のために発信しているのか?」
そして思い出したのは、過去に自分が掲げた信念だった。
「風俗というフィルターを外せる存在になる」
覚悟を決め、源氏名を封印する。
「業界の顔」としての自覚
コンテストでは、ウォーキングやスピーチだけでなく、日々の立ち振る舞いも審査対象になる。
彼女は、自分の振る舞いが業界全体の印象に繋がると考えた。
・挨拶
・言葉遣い
・時間厳守
・姿勢
当たり前のことを徹底した。
その結果、周囲から「所作が美しい」「存在感がある」と評価される。
「今の自分があるのは、この業界での経験のおかげ」
そう胸を張って言える瞬間だった。
「過去を隠さない」スピーチ
日本大会では、彼女ははっきりとこう語った。
「私はセックスワーカーでした」
貧困、孤独、夢——
女性がその仕事を選ぶ理由は一つではない。
そして多くの女性が、
「人に言えない=悪いこと」と思い込み、
自分の可能性を閉ざしている現実を知ったという。
「どんな過去も、未来を制限する理由にはならない」
その想いを、真正面から伝えた。
仲間と掴んだ「特別賞」
大会では、動画投稿や応援数なども評価対象になる。
彼女は仲間と共に配信を行い、支援を呼びかけた。
結果は――
歴代最高ポイントでグラプリ部門優勝
そして最終的に、
最も多くの応援を集めた参加者に贈られる「特別賞」を受賞。
「グランプリより価値があると思っています」
それは、一人では絶対に届かなかった場所だったから。
「努力は裏切る。でも自信は残る」
今回の挑戦を通して、彼女が得たもの。
それは賞だけではない。
「努力は裏切ることもある。でも、努力した事実は自信になる」
結果に関わらず、挑戦した経験そのものが人生を変える。
そして彼女は今、同じ業界にいる女性たちへこう伝えている。
・今の仕事で得られるスキルを大切にしてほしい
・どんな経験も無駄にはならない
・自分の可能性を自分で閉ざさないでほしい
過去は「弱み」ではなく「武器」になる
一通のDMから始まった挑戦。
それは単なるミスコン出場ではなく、
「自分の人生を肯定する物語」だった。
過去を隠すのではなく、受け入れ、伝える。
その姿は今、多くの人に勇気を与えている。
どんな過去も、未来を決める理由にはならない。
その証明が、ここにある。





















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